[レイアウト作成]キャベツ畑を手軽に自作しよう!
[Bトレイン]京阪石山坂本線(石坂線)700形
鉄道模型の車両キットは難しい!と考えていませんか?確かに細かな塗装の塗り分けは大変ですが、完成した時の満足感と愛着は完成品にはない、大変なものです。
今回は「塗り分けが要らない!」かつ「単体でも元気に走る!」上に「小さくて可愛い!」と3拍子揃った「ワールド工芸」製 Nゲージ車両キット、銚子電鉄デキ3を作ってみましょう。
このキットは超小型モーターなどが組み込まれた動力は完成品のため、デキ3のボディを作り、下回りをちょいちょいっとするだけで完成します!なおワールド工芸からはこの動力をも自分で作る格安キットもありますよ。
箱ではなくブリスターパックになっていて、大変シンプルな外観です。このためとても難しそうな‥そう、まるでガレージキットの様ですが、そんなことはないので安心してください!
このキットでは集電装置を「ビューゲル」と「ポール」から選択できるので、好みの状態を再現できます。パーツ点数はそれほど多くなく、前後左右の共通パーツがあるため全く同じランナーが2つ入っています。このため屋根が二枚ありますから、あまった屋根を使えば小加工で「ビューゲル」と「ポール」を交換して楽しむこともできるでしょう!(やりませんでしたが(笑))
その他、集電装置と窓枠のエッチングパーツがあり、窓枠は塗装済というまさにイージーキットなのです。
このキットは一般的なプラモデルとは素材が異なる「ABS」という樹脂で作られているため、プラモデル用の「スチロール系接着剤」は使えません。かならずABS用接着剤を使います。また、ABS最大の特徴である「ヤスリがけすると焦げ臭い匂い」がしますので、ABSが初めての場合、びっくりするかもしれませんが大丈夫です!
まず、ボディーだけをABS接着剤で組んでしまいます。この接着剤はとてもさらさらしていて、筆についている接着剤がポトン!とたれる事があるので注意です。一回ボディに垂らしてしまい、その修正が大変でした…(しかも完全には落ちませんでした)
接着剤が完全に乾く前に、動力部分に接着剤がつかないよう注意しながら、なんどか仮組みしておくと、最後に「ずれててはまらない!」なんてことにならず安心です。
屋根部分の作成です。部員Iはビューゲルを選びました。まず屋根にABSパーツで土台を組みますが、さらさらした接着剤で固定するのは大変なので、「パーツにつけた接着剤がちょっと乾いたかな?」という頃に、ポンポン置いてゆくといいでしょう。
次にエッチングパーツ「1」を取り付けます。切り出しは普通のニッパーでもできますが、刃が削られてゆきますので、専用工具を使うか、ニッパーをエッチング専用にするといいでしょう。「1」のパーツの下端を説明書のとおりに曲げて、接着剤をつけて、ABSの土台に置けば完成…なのですが、 一発でうまくゆく自信がありません。
そこで、エッチングパーツの最下部を土台に「きつくはまる」ように広げて、接着剤なしでも自立するようにしました。その後、前後のバランスをみて、瞬間接着剤をちょん!と流し込んで完成です。わたわたしていて写真が撮れませんでした(笑)
すっかり撮影をわすれていましたが、上の写真の通り動力部分前後にも、ABSパーツをつけています。この時、左右の台車パーツ接着してしまうと塗装時に動力をマスキングできないので、最後に取り付けることとし、接着していません。
今回は折角なのでエアブラシを使って塗装しましたが、小さい車両なので筆塗りでも良いでしょう。塗装の基本はマスキング!ですが、今回マスキングする部分がそんなにありません(笑)注意点は2つあり「エッチングパーツはプライマーを塗る」ことと「動力部はマスキングせよ!」です。
金属パーツに模型用塗料を直接塗ると、パーツを触った時、特に曲げる方向に力がはいるとパラパラと塗料が剥がれてしまうので、まず最初にメタルプライマーを塗っておきます。 すべてつや消しブラックで塗ってしまえば良いのですが、なんとなく「軍艦色」を10:1程度入れています。気持ち「真っ黒じゃない!」というこだわりです(笑
動力部は大変繊細なため塗料が回り込んでしまい、走行に支障がでないよう、マスキングが必要です。写真がありませんが、側面の台車パーツも忘れずに塗装しましょう!
なお今回は、カプラーをあとで何かしようと思っているため、付属のカプラーポケットは使っていません。キットのものは接着剤で固定するため、カプラー交換ができなくなりそうだからです。
塗装が乾いたら仕上げです!まず「窓枠」をはります。窓枠を塗装しないですむのもこのキットの特徴で、とても簡単にシャープな線が表現できます。エッチングパーツを切り取ってバリをとり、少量のゴム系接着剤を爪楊枝の先につけて固定します。はみ出した接着剤は、新しい爪楊枝を使って、くるくる巻き取るようにすれば、綺麗にとれますよ!
キットには「窓」を入れるための型紙もありますが、今回は華麗にスルーしています。腕に自身のあるかたは是非!
次に動力部分を塗装します。といってもウェイトをグリーンにするだけです。本来車内は空洞ですが、ウェイトを車内色にしておくと、雰囲気がいい気がするおまじないです。例によってMr.カラー312「グリーンFS34227」を使っています。オススメです。はい。
この時、モータの配線が窓の正面にきてしまうので、マスキングテープなどで線をウエイトの隙間に隠すように貼って、その上から塗装しています。こうすれば窓から白/黒の配線が見えなくてすっきりします。なお、ボディとウェイトの隙間は小さいので、あまり分厚く貼ると取り付けできないので注意が必要です。
おっと。忘れずに、左右の台車パーツも接着しておきましょう!
ABS接着剤をボディに「垂らす」というアクシデントはありましたが、エアブラシの準備も含めて実質2時間ほどで完成しました。
カプラーはとりあえず0.3mmの穴をカプラーとボディに開けで、真鍮棒で仮固定して、前(?)がカトーカプラーN、後ろがアーノルドカプラーです。(下がってますね) 尾灯とヘッドライトは爪楊枝の先にエナメル塗料のフラットアルミをつけて塗装し、尾灯にはその上からクリアレッドを塗っています。
折角ですので、西武池袋線風超小型レイアウトで、「トラ800(記事)」を牽引させてみました!津川洋行から発売されている完成品のデキ3では、停止後の再出発や牽引力にすこし難がありますが、ワールド工芸の新動力はスロー走行もできますし、牽引力も素晴らしいものがあります。(簡単なテストでウエイトなしのBトレイン4両がかるがる引けました。)
いかがでしたか?自分で作った車両はとても愛着がわきますが、この「銚子電鉄 デキ3」はその大きさからか、家族からは「タチコマ(攻殻機動隊です)みたい!」と大絶賛なほど、かわいいのです!
さらにこのワールド工芸の高性能動力が素晴らしく、パワフルで安定した走行をストレスなく楽しめます♪
それでは良い鉄道模型ライフを!
やっぱりこの客車を引かせたいですよね!